だが、今回の話は、通訳が優秀かそうでないか、ということではまったくない。
通訳というものが、ときには情報のなにもかもを握ってしまうことがあるという話だ。
だって、通訳以外の人間は、そこでなにを話しているのかチンプンカンプンなわけだから、都合のいいところだけをピックアップして話されたらどうにもならないじゃん。
まあ、そういうことは飯山先生に聞いていたからなんとなくはわかっていたのだが、おいらもここに馴染んできて、中国人たちが言っていることが少しずつわかるようになってきたものだから、ハッキリとその事情が見えてきたってわけ。
ところがどっこい。
いまは言語の壁を越えるためのツールがいくらでもある。
もちろん、あんまりマイナーな言語では無理だが、日本語と中国語ならどうにでもなるわけだ。
ましてや、日本人は漢字を使っている民族だけに、少々いいかげんな翻訳でもどうにかできるわけだ(昔の中国人、そして、それを謙虚に学んだ日本人の祖先に感謝しないとね)。
最近、このブログにも頻繁に登場している小陳とは、中国語の教則本、ノートでの筆談、翻訳サイトの3つを駆使してちょこちょこ話をしている。
おいらもだいぶ彼の言ってることがわかるようになってきたし、彼の方もいいかげんな発音をうまく解釈してくれるようになった。
この会社のスポンサーたちともなんとか直接話をしたいのである。
なんせ、通訳の人がどうも怪しい動きばかりしているからね。
そこで、おいらは小陳の力を借りることにした。
翻訳ソフトを駆使して、手紙を書き、この情報を彼らに伝えてくれないかと頼んだわけだ。
ほんとは明日にでもそれをやろうと思っていたが、たまたま夜中に彼が部屋に来たので、さっきそれを実行できた。
そうしたら…。
いやあ、ヤバい話、キリなく出てくるんだけど(笑)。
とてもじゃないが、その内容はここには書けない。
ただ、おいらがそのスポンサーの立場にあったなら、聞いた瞬間にたたき出してしまうような話であることは間違いない。
詳しい事情が判明したいまとなっては、これはなんとしてもうまくやらねばなるまい。
表向きは通訳の人間に頼り切っているように見せながら、裏で小陳とつるんで彼らとうまく情報共有するのだ。
ていうかね、今回聞いた話、このまま放置しておいたなら、おいらの信用問題に関わりそうな話もあったわけ。
所詮、現時点でのおいらは飯山先生のオマケでしかないのだから、これから信用を積み重ねていかなければならない。
そんな時期に、いったいなにをしてくれちゃってんの? という感じだ。
アハハと笑いながらも、心のなかはかなりブチ切れモードである。
もちろん、それを表に出してギャーギャー騒いだり、ケンカ吹っかけて自滅するほど若くもないつもりだ(先生にもこういう連中の対処法を学んでいるところだしね(笑))。
ていうか、あまりにも甘いよな。
言葉の壁があったとしても、中国語だけで過ごさなければならない状況に追い込まれたら、そりゃ頑張ってコミュニケーション取ろうとするに決まってるじゃないか。
悪いけどさ、おいらは前にも片言中国語だけで中国生活していた人間だ。
いつも通訳がそばにいて、日本語だけを話し、中国人とも一切の交流を行わず、引きこもってノイローゼになるような連中とは、いい意味でも悪い意味でもまったく異質なのだ。
というわけで、明日からは、様子見に様子見を重ねていたモードから、静かに攻撃を始める体制に移行することになった。
まあ、ほとんど関係者への私信みたいなもんだが、それは許してくれ。