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![]() さて、日本の財政問題だ。 最近、テレビでそれに関連したキーワードが出てこない日はないんじゃないかな。 この問題、何度も何度も書いているし、周囲の人間にも頑張ってロビー活動(笑)してるんだが、一向に理解が進むことがなくて非常に忸怩たる思いをしている。 こんなマイナーなブログでごちゃごちゃ言ってるだけじゃ限界かもなあ。 なぜかと言えば、日本人の多くが非常にまともな人だからだろう。 借金はよくないものであって、いかなる手段をとってでも返さなければならないものという道徳観が、DNAから染みついているので、なかなかそれを変えるのは難しいのだと思う。 まあ、それが財政再建論者たちのワナなんじゃないかね。 で、おいらは考えたわけだ。 そもそも、財政再建しなければならない理由がどこにあるのか、という根源的な話だ。 そうだと思っていろいろ検索してみたんだが、ほとんどその理由に触れているものはないし、ごくたまに見つけたものであってもまるで納得のできないものだった。 たとえば「未来の子どもたちに借金を残してはいけません」みたいなのね。 それは事実じゃないかって? とんでもない! これは日本人の道徳観を刺激している感情的な意見でしかない。 国家の借金を核廃棄物と同列に扱うことが大きな間違いだ。 だって、巨額の借金があったら、どんな弊害があるというのさ? それを明確に示してから言ってもらいたい。 仮に、これが海外から借りているものなら、返済するのも大変なことになるだろう。 それこそ、まさに戦後に莫大な賠償を払わなければならなくなった日本やドイツのように、とんでもないインフレによってめちゃくちゃになるはずだ。 だが、日本の国債はほとんどが国内保有だし、個人はともかく、金融機関がそもそも運命共同体なわけだから、償還問題だって幻だ。 どっかで読んだんだが、いまや日本の銀行はほとんど外資が握っているので、国外保有と変わらないという意見があった。 それは事実だが、それに対向するために亀井大臣が「金融庁の権限を強化するためのモラトリアム法」を通したのではないか。 前にちらっと書いたことがあるが、だからこそ、自民党のような外資族や銀行協会、マスコミが亀井モラトリアムを叩いていたってことに気づいたほうがいいと思うね。 それらの銀行が完全に日本から海外に移転してしまうならともかく、日本において日本円で商売している限りは、言うことを聞くしかないし、運命共同体であることになんにも違いはないのだ。 さすがにゆうちょを取られてしまったらまずかったが、それも水際でストップすることができた。 そして、最後には日銀というものもある。 日本政府が政府紙幣として1000兆円の札を作り、それを日銀に預ける代わりに1000兆円の無期限かつ無利子の国債を引き受けさせたなら、そんな問題は一発で解決だ。 念のために言っておくが、これは最終手段であって、現時点ではまるでやる必要もないことだけどな。 よって、ずっと償還され続けるようにすることが大事なわけで、金額なんぞはどうでもいいってことだ。 1000兆円だろうが1京円だろうが、そんなものはただの数字でしかない。 それが残っていたからと言って、未来の子どもたちになんの弊害もないのだ。 さて、では安定的な国債償還のためにはなにが必要なのか? すごい当たり前の話をするが、国家の収入を上げることであって、その最たるものは税収を増やすことだ。 この税収の減少が問題になっているわけだが、もちろん増税すればいいってもんではない。 むしろ逆効果である。 税収を上げるための最大の方法は、景気をよくすることだ。 いま、税収減が起こっている最大の理由は、世界的金融危機を発端にした景気の悪化である。 もはや、ここに異論をはさむ余地はあるまい。 そんなときに、国家予算を徹底的に削ったらどうなるだろうか? 言うまでもなく、景気はとてつもなく落ち込むはずだ。 そして、さらに税収は減り、さらなる緊縮財政をやらざるを得なくなる。 日本経済はどんどん縮小していくし、デフレもさらに深刻化するだろう。 そうなれば、国家の債務負担も重くなるし、日本のあらゆるものが海外に買い占められ、日本人は外資の奴隷として生きていくよりなくなるはずだ。 いいことなんてなにひとつないと思わないか? ここは、冷静に踏みとどまって考えてみてもらいたい。 「借金ゼロの極貧」と「莫大な借金がありながら裕福」なのと、どっちがマシだと思う? いや、実際には、その比較は間違っている。 なぜなら、国家の借金をただの数字と考えたなら、いくらでも景気対策が行えるからだ。 公共事業による雇用の創出と消費の拡大を行ったなら、当然のように経済成長率も上がるし、次第に緩やかなインフレになっていく。 つまり、国家の債務負担は軽減されるし、税収も増える。 これがどういう意味かと言えば、借金の額面においては「財政再建論<積極財政論」だが、国家や国民にかかってくる負担という意味では「財政再建論>積極財政論」であって、まったく逆になるってことだ。 というわけで、もう一度聞いてみよう。 「借金でがんじがらめの極貧」と「数字だけ莫大な借金つきの裕福」なら、あなたはどっちを選ぶんだい? ついでと言ってはなんだが、もっととんでもない話をしておこう。 そもそも、800兆円超と言われるこの金額は本当なのか、という話だ。 ちょっと前のものだが、あの森永卓郎氏が非常に鋭い指摘をしている。 http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/94/index.html とくに4ページ目のこの部分に注目である。 ----- 我が国の債務の内訳については、元文京学院大学の教授で、日本金融財政研究所の菊池英博所長は次のように推計している。 2006年末の国の債務のうち、外貨準備が 100兆円、財政投融資 170兆円、社会保障基金 260兆円。これらはどれも裏側に資産のあるものだ。つまり、合計して 530兆円もの金融資産を持っているというのである。 それを差し引けば、純粋な債務は 302兆円。これは GDPの6割にすぎず、西欧諸国と比べて高いわけではない。こうしたことを考え合わせると、やはり財政危機は脱したと考えるのが適当だろう。 ----- 現時点では、世界的金融危機の影響で目減りしていることは間違いないが、債務の裏づけとなる資産がそれなりに存在するのは事実だ。 よって、財政再建論を振りかざしているエコノミストというのは、わざと大げさに日本の借金問題を喧伝しているか、そんなことさえも知らないドあほうのどっちかってことになる。 それでもあなたは、財政再建論を信じるか? 数字もウソだらけなら、弊害も多く、おまけに、それをしなければならない理由すらよくわからないオカルトを本当に進めるべきと本気で思うだろうか? もはやそういう話だ。 さて、ここで終わりにしてもいいんだけど、書いててだんだん腹が立ってきたので、この財政再建論者の裏にある思想をついでに書いてしまいたいと思う。 こいつら、実はデフレを歓迎してんだよ。 前にも書いたことがあるが、デフレというのは「物価が下がる」のではなく「通貨の価値が上がる」ものなのだ。 カネが最強であって、カネさえあればなんでもできる状態が最も注目すべきデフレの効果なわけ。 これで得するのはどういう輩かって? 山のような金融資産を抱えているヤツらはもちろんのこと、日本から富の収奪をしたい国際金融資本の連中とかね。 つまり、金持ちはどんどん裕福になるってことだ。 庶民は二束三文のカネでこき使われる奴隷にされちまうけどな。 で、そういうヤツらは消費税も大好きなわけさ。 金持ちも庶民も一律で取るようなそういう税金がね。 本来なら、所得税の累進課税率を昔に戻し、株式などの売買益に対する課税を強化する方向が正しいのだが、それだけは絶対いやだから消費税増税を狙うわけ。 カネ転がしでいくらでも儲かる連中にとってはデフレさまさまだってことを知っておくべきだね。 ましてや、世界がインフレに踊り、日本とのギャップが広がっているこの状態なんて、おいしくておいしくてたまらんだろうな。 こんなヤツらばかりだから、日本に限らず世界の実体経済はちっともよくならんのだよ。 ノーパンしゃぶしゃぶ事件で分割され、デービッド・ロックフェラーに乗っ取られた財務省なんて、まさにそんなヤツらの手先ばかりだ。 事業仕分けが財務省支配だと抜かして民主党叩きしてるクセに、財政再建論を振りかざしているマスコミももちろん同様だ。 そういう意味で言えば、本当に期待できるのは亀井大臣しかいないね。 「ちたま研究所」にも「亀井静香■ 財源出さないなら「主計局長の首切れ」」という記事が出ていたが、まさにそのとおりだ。 こういうヤツらが、日本のガンなのだよ。 http://volo.blog.so-net.ne.jp/2009-12-19 もう何度も書いて飽きてきたが、改めて言わせてもらう。 カネなんてものは幻だ。 庶民の富を奪い取るために、支配層が自由に操作している統制ツールにすぎない。 そんなもんに騙されるのはもうやめようじゃないか。 ついでに言っておく。 日本デフォルト論とかハイパーインフレ論のような、不安を煽るプロパガンダもいいかげんにしろ。 これまた何度も書いているが、デフォルトは「わざと」やらない限りありえない。 ハイパーインフレが起こりうるのは、世界的物資不足が発生したときであり、財政問題は無関係だ。 むしろ、日本はカネをいくら投じてでも、食糧とエネルギーの問題を片づけるべきだ。 というわけで、改めて提唱する。 予算10兆円を組んで、300万人を公務員として雇え! http://kagiwo.blog18.fc2.com/blog-entry-234.html 以上! |
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200912201914 |
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